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アレルギー性鼻炎とは?

アレルギー性鼻炎とは?

アレルギー性鼻炎とは、アレルゲン(アレルギーの原因となる物質)によって鼻粘膜に起こる炎症です。主に花粉が原因となり、時期を限定して発症する「季節性アレルギー性鼻炎」と、一年中症状がある「通年性アレルギー性鼻炎」に分かれています。季節性アレルギー性鼻炎は「花粉症」とも呼ばれているものであり、通年性アレルギー性鼻炎では、ダニや犬や猫の皮屑(フケ)、カビなどが主なアレルゲンとなっています。

花粉症とは?

花粉症とは?

花粉による刺激に抵抗するために体に作られた抗体と花粉が結合することによって引き起こされる炎症反応は「花粉症」と呼ばれます。鼻炎、結膜炎、のどの痒み、皮膚の痒みなど、様々な症状が出ます。日本の花粉症で最も有名なものはスギ、ヒノキによるものですが、国、地域によって飛散する花粉によって花粉症の原因となる花粉は変わります。北海道で最も多い花粉症はシラカンバによるもので、また小豆島やイタリアではオリーブによる花粉症が多くみられます。
スギ、ヒノキ以外にもカモガヤ、ブタクサなど、約60種類ものアレルゲンとなる花粉があると言われています。

こんな症状でお困りではありませんか?

  • 透明のさらさらした鼻水が出る
  • 鼻づまり
  • いきなりくしゃみが連続して出る
  • 目がかゆい
  • 目が充血している
  • 喉がかゆくなる

アレルギー性鼻炎の検査・診断

問診、アンケートで症状の程度を知る

鼻アレルギー診療ガイドラインではくしゃみ・鼻水・鼻づまりを3大症状とし、「1日に何回、くしゃみ発作をおこすか」「1日に何回、(鼻水を出すために)鼻をかむのか」「鼻づまりによる口呼吸が一日のうちどのくらいあるのか」の程度により、重症度を評価しています。例えば、くしゃみは無いが、1日に鼻を15回くらいかんでいる、鼻づまりはあまりない、となると、「鼻漏型(鼻水の多いタイプ)」の重症、となります。
実際に毎日鼻をかむ回数やくしゃみ発作の回数を数えている人は多くありませんが、職場や学校にティッシュ箱を持っていく、家のティッシュ箱がすぐ空になる、鼻をかみすぎて荒れるから柔らかい高級なティッシュを買わざるをえない方は、「重症」、もしくは「最重症」と言えます。
(2011年に行われた大規模インターネット調査では、花粉症の約半数の人がガイドライン上の「重症・最重症」に相当するとの報告がされています。Gotoh M. Allergol Int,2013.)
当クリニックをアレルギー性鼻炎症状で受診される際には、問診を通してご自身の症状の重症度をぜひ把握してください。

鼻鏡、内視鏡検査

鼻鏡という、鼻の穴を拡げて直接鼻の中を観察する器械や内視鏡を用いて、鼻水の性質や鼻粘膜の炎症の程度を調べます。鼻を左右に分ける鼻中隔の弯曲の程度も確認します。

血液検査

血液検査

採血して免疫に関係するIgE抗体の値を調べ、特定のアレルゲンだけに反応する「特異的IgE抗体」が血中に増加する項目を特定します。検査できる項目は100種類以上あり、すべてを一度に調べることはできないため、いくつかの代表的なアレルゲンを選択して検査を行います。 当クリニックでは「気道アレルギースクリーニングパネル」として、13項目のアレルゲン(スギ、カモガヤ、ブタクサ、ヨモギ、ハンノキ、ダニ、犬、猫、カンジダ、アスペルギルス、アルテルナリア、蛾、ゴキブリ)をチェックすることが多いですが、その他にViewアレルギー39という、鼻炎だけではなく食物、皮膚アレルギーの原因となるものも含めた主要アレルゲン39項目(写真:項目一覧)をまとめて調べる検査を行うこともあります(3割負担で約5000円)。ハムスターやインコを飼っているなど、生活環境によって血液検査の項目を変えることはできますので診察時にご相談ください。

アレルギー性鼻炎の治療

薬物療法

鼻の中でおこる炎症反応の結果、放出され症状をひきおこすヒスタミン、ロイコトリエンといった化学伝達物質の動きを抑制する薬を内服したり、鼻粘膜表面の炎症反応自体を抑える鼻噴霧ステロイド薬による治療がまず行われます。
抗ヒスタミン薬は効果は強いものの眠気や口の渇きといった副作用もある第一世代と、眠気の副作用がおこりにくい第二世代のものがありますが、現在は第二世代の抗ヒスタミン薬が主流となっています。第二世代抗ヒスタミン薬の中には、より強い効果が期待できるもの、眠気が少しあるもの、ほとんど眠気が無いもの、1日1回内服タイプ、2回内服タイプなど、貼り薬タイプ、といった特徴を持った薬剤があります。
鼻噴霧ステロイドはバイオアベイラビリティ(生物学的利用能:薬が身体に吸収されてどのくらい全身に影響するか)、この値が極めて低いものとなっており、安全に使用することが可能です。
抗ヒスタミン薬と鼻噴霧ステロイドの組み合わせを基本とし、抗ロイコトリエン薬、急激な増悪に対応するための一時的な内服ステロイド処方等を組み合わせて治療を行います。

生物学的製剤の皮下注射による治療

生物学的製剤の皮下注射による治療

抗ヒスタミン薬や鼻噴霧ステロイドといった、薬による治療を行っても飛散するスギ花粉の量にあわせてくしゃみ、鼻水、鼻づまりといった症状が強くなり、「重症」「最重症」といった状況になってしまう場合、生物学的製剤である抗IgE抗体オマリズマブ(商品名:ゾレア)の皮下注射による治療が2020年より行われるようになっています。

舌下免疫療法

薬物療法のみでは効果が不十分な場合や、薬の量を減らしたいといった場合には、舌下免疫療法という選択肢もあります。
アレルゲンエキスが含まれた薬剤を舌下で溶かして飲み込むということを毎日続けることで、身体を慣れさせて免疫反応の軽減を目指します。効果が出た後も3年以上と年単位で継続的に行う必要がありますが、治療終了後も効果がある程度長期間は続くことがわかっています。アレルギー性鼻炎のうち、スギ花粉かダニをアレルゲンとする方のみ可能な治療法です。

手術療法

特に鼻閉(鼻づまり)が顕著なケースでは、薬物による治療だけでは効果が期待できないことも多いです。

まずはCT検査などで鼻の内部の状態を詳細に把握し、例えば鼻中隔が著しく曲がっている鼻中隔弯曲症場合には、「鼻中隔矯正術・内視鏡下鼻中隔手術」、また下鼻甲介(鼻の内部にある「庇(ひさし)」のように張り出した甲介骨とそれを覆う粘膜による構造)が炎症を繰り返すことで肥厚している場合には、「粘膜下下鼻甲介骨切除術」という手術を行い、空気の通り道を拡げます。また、鼻の奥から下鼻甲介に分布する神経(後鼻神経)を選択的に切断することで、下鼻甲介での炎症反応の暴走によって鼻水やくしゃみが多いといった症状の緩和を図ることも可能です。

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