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院長 荻野枝里子
初めまして。おぎのクリニック京都駅前の院長・荻野枝里子(おぎの えりこ)です。当クリニックのホームページをご覧いただきありがとうございます。
当院は耳鼻咽喉科・アレルギー科の中でも鼻副鼻腔から気管支まで「空気の通り道」の診療を専門とするクリニックとして2023年に開院いたしました。
鼻副鼻腔内視鏡手術、嗅覚障害診療、気道アレルギー・喘息診療を専門とする複数の医師、日帰り全身麻酔に精通した麻酔科医師、看護師、スタッフの力をあわせて診療に取り組んでいます。空気の通り道の病気は、手術で劇的に改善するものから長期の治療やケアが必要となるものまであります。共に悩み、考え、私達の技術や経験を活かすことで、皆様の毎日を良い方向に取り戻していくお手伝いができればと思っています。
専門領域
鼻・副鼻腔内視鏡手術
嗅覚障害の診療
気道アレルギー疾患の診療
経歴
- 1999年滋賀医科大学卒業
東京医科歯科大学耳鼻咽喉科
三菱京都病院耳鼻咽喉科
京都大学耳鼻咽喉科
京都逓信病院耳鼻咽喉科
医療法人顕夢会ひろしば耳鼻咽喉科
医療法人福耳会京都駅前耳鼻咽喉科アレルギー科クリニック - 2023年12月おぎのクリニック京都駅前 開院
資格
日本耳鼻咽喉科・頭頸部外科学会 専門医
日本アレルギー学会 専門医(耳鼻咽喉科)
京都府難病指定医(好酸球性副鼻腔炎)
補聴器適合判定医・相談医
受賞歴
- 2014年内視鏡医学研究振興財団 研究助成 受賞
ドクターズインタビュー
おぎのクリニック京都駅前 院長
荻野 枝里子eriko ogino
曽祖母との約束
―私の医師への道―
01.医師を目指されたきっかけは?
幼いころに肺がんで亡くなった曽祖母との「約束」が大きな動機となっています。曽祖母はいつも元気で活動的で、よく外で遊んでくれました。肺がんがみつかった時には手遅れだったようで、程なくして亡くなってしまいました。一切タバコを吸っていなかったにも関わらず、ヘビースモーカーだった曽祖父と暮らしていた影響だったのでしょうか。私にとって、はじめての身内の死であり、元気な曾祖母を突然奪っていった病気というものを実感した経験でした。曾祖母の棺に「お医者さんになってひいばあちゃんを治すね」と約束した手紙を入れました。医師になるまでには多くのハードルがあり、何度も諦めそうになる瞬間もありましたが、「手紙入れちゃったしな」と、その約束が私をいつも奮い立たせてくれました。曾祖母になんとか医師にしてもらえたと思っています。
02.耳鼻咽喉科を専門とされた理由は?
耳鼻咽喉科が、内科的アプローチと外科的アプローチの両方が実践できる科だったからです。「消化器内科」と「消化器外科」のように、胃や肝臓といった一つの臓器の治療を行う方法(投薬、手術)によって診療科が異なるというものではなく、耳鼻咽喉科では、耳・鼻・喉に対して外科的治療がベストなのか、それとも内科的治療が良いのか、さらにはどのタイミングでこれらのアプローチを組み合わせるのか、すべてを同じ診療科の中で診て考え実践することができます。それが私にとって非常に魅力的でした。また、聴覚や嗅覚という感覚器に関わる科であることにも惹かれました。
実際に今でも診療所において外科医である部分を止めることなく手術を行い、内科的、外科的な診療を併せて行うことができていることに感謝しています。
03.JR京都駅前でクリニックを開業された経緯は?
これまで副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎、それらと関連する気管支喘息、さらには厚生労働省の指定難病になっている好酸球性副鼻腔炎の患者様を多く診てきました。これらの「空気の通り道」のアレルギー疾患は、一生付き合っていかなければなりません。そしてこれらの病気は20歳代から50歳代にかけて発症、悪くなる方が多く、働く世代の病気といえます。忙しい、遠い、といった理由で治療ができなくならないように、街の診療所のレベルであっても最先端かつ最良の治療が提案できる場所を作りたいと思い、アクセスの良い京都駅前におぎのクリニック京都駅前を開院しました。
鼻の悩みに向き合う
― より良い呼吸とにおいを取り戻したい―
04.診察時に大切に考えていることは?
患者様の日常生活やお仕事などのバックグラウンドをよく把握し、その上で「何に一番困っているのか?」「それが日常生活にどれほど影響を及ぼしているのか?」ということを詳しくおうかがいしています。よく私は「困り度」という言葉を使うのですが、症状そのものの把握も大切ですが、それによってどれほど生活に支障が出ているか、何に最も困っているのか、「困り度」をしっかりと把握することで最適な治療が提案できると考えています。
05.どのような症状・疾患をご相談いただくことが多いですか?
多いのは鼻炎症状、鼻づまり、鼻水などです。また嗅覚の問題、「においがわからない」という嗅覚障害もよくご相談いただきます。嗅覚障害の検査が行えるクリニックは限られており、嗅覚検査室があるクリニックは全体の3%程度、病院でも25%程度と言われていますので、嗅覚障害でお困りの方がインターネットなどで調べてお越しになられています。
06.嗅覚障害への専門的な診療が行える体制にある?
当クリニックは専用の嗅覚検査室を設け、基準嗅覚検査(T&Tオルファクトメトリー)を行うことができます。私は好酸球性副鼻腔炎という嗅覚障害をきたしやすい難治性の副鼻腔炎の診療に関わる機会が多かったことから嗅覚診療を専門としていまいりました。嗅覚を感じる嗅粘膜の周りの病変を取り除き、「手術によってにおいを取り戻す」ことに日々取り組んでおります。また、COVID-19の流行期には多くの嗅覚障害の患者さんと向き合い、治療方針の確立を目指して研究を行いました。これらの経験をもとに新しいクリニックでも「より良いにおいを取り戻す」診療に努めたいと考えております。
クリニックの枠を超えていく
―身近に専門的診療を―
07.おぎのクリニック京都駅前の特徴は?
「嗅覚」に関する診療が非常にスピーディで、かつ専門的なアプローチができる点です。大学病院などの専門機関で嗅覚障害の診療を受ける際、一般外来からスタートし、いくつかの検査を経て、ようやく専門外来が受診できるという流れが一般的です。当クリニックの場合、ダイレクトに嗅覚を専門とする医師の外来を受診できることで、診断、治療をすぐに始められる環境にあります。JR京都駅前とアクセスも便利ですので、「嗅覚」「鼻副鼻腔」「気道アレルギー」の分野において、身近なクリニックで専門的な治療が受けられる場所としたいと考えています。
08.検査・治療のためにどのような設備を?
当クリニックは、全身麻酔を使用した日帰りの手術が可能な手術室を設置しています。また耳鼻咽喉科用CTや嗅覚検査室など、鼻副鼻腔炎、嗅覚障害の診療に必要な検査機器などの設備を整えています。
09.日帰り手術の内容を教えてください
好酸球性副鼻腔炎などの慢性副鼻腔炎、鼻中隔弯曲症、アレルギー性鼻炎に対する日帰り手術を行っています。
内視鏡下副鼻腔手術(ESS:Endoscopic Sinus Surgery)
経鼻腔翼突管神経切除術(後鼻神経切断術)
内視鏡下鼻中隔手術・鼻中隔矯正術
内視鏡下鼻腔手術・粘膜下下鼻甲介骨切除術
これらの手術を専門に行っています。
10.全身麻酔が必要となるのはどのようなケースでしょうか?
例えば、副鼻腔炎の手術です。この手術では、内視鏡を用いて出血が多い部位、目や脳に非常に近い部位を処置することになるため、局所麻酔では対応しきれないケースも多いと考えています。また手術時間が2時間を超えるような場合や、手術に対して強い不安を感じている場合にも、安心・安全な手術のために全身麻酔下での手術を提案しています。
11.最後に、ホームページをご覧の方へメッセージをお願いします
日帰り手術を行っているクリニックは、「手術しか選択肢を示してくれないのでは?」との不安があるかもしれませんが、私たちは手術だけではなく、内科的なアプローチも含め、多角的な治療を提供したいと考えています。症状や検査結果だけではなく、仕事や家庭の事情なども考慮しながら最適な治療方法の組み合わせを提案し、納得していただいた上で実践していきます。安心してご相談ください。
また、最近はインターネットでとことん調べられてからいらっしゃる方も多いですが、ご自身の病気のことですから当然のことです。ただ、情報が必ずしもすべての方に合った治療方法であるとは限りませんので、お体のこと、お気持ちのこと、調べて気になったことなど、まずは私たちにお話しいただければと思います。「ここにはこう書いてあったけれど…」そんな疑問にお答えすることで、本当の意味での最適な治療に結びつけていきたいです。
ひとりひとりに最も合った治療の形、それを一緒に探していければと思っております。