おぎのクリニック京都駅前では、高度な内視鏡技術と専用の手術器具を活用して副鼻腔手術を行っています。4mm径の内視鏡と特別な手術器具を鼻腔に挿入し、内視鏡画像をもとに、患部に的確な処置を施します。
当クリニックでは、高解像度の内視鏡、合併症を防ぐ手術ナビゲーションシステム、そしてポリープを効率良く除去するデブリッダーを導入しています。
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副鼻腔炎の日帰り手術
内視鏡下副鼻腔手術
副鼻腔炎は急性期には薬物治療や鼻洗浄で治療しますが、これらの方法を数か月以上継続しても改善しなかったり、一旦治ってもたびたび繰り返したりするような状況の場合、手術を検討することになります。
副鼻腔は、上顎洞、前頭洞、篩骨洞、蝶形骨洞という名前を持った複数の小さな「部屋」が壁で区切られていて並んでいる構造で、各部屋が空気を循環・清浄・加湿する機能を持っています。しかし感染やアレルギー反応が炎症を引き起こすと、副鼻腔のそれぞれの「部屋」の出入り口が閉塞し、その機能が損なわれます。
副鼻腔炎の日帰り手術(内視鏡下副鼻腔手術)は、これらの「部屋」の壁を取り除き、空間を広げ、機能を回復させ、また鼻うがいなどで清掃しやすい環境にすることが目的となります。
当クリニックの手術の特徴
01
内視鏡技術で精密かつ安全な手術を実現
02
患者様のストレスを軽減する全身麻酔
手術は全身麻酔下で行われますので、術中、痛みや不安、恐怖心を感じることはありません。また、全身麻酔により手術中の患者様の動きが抑えられるので、より精密・安全に手術を行うことができるようになります。
合併症予防のためには、ある程度の時間をかけて手術を行うことが必要なこともあります。そうした長時間の手術、また慎重な処置が求められる再発後の再手術の際には特に、全身麻酔のメリットが発揮されます。当クリニックでの副鼻腔手術は同時に行う鼻中隔弯曲、肥厚性鼻炎の手術もあわせて2時間程度となることが多いです。
03
術後の止血剤:ガーゼは詰めません
当クリニックでは手術後ガーゼを何本も詰めるといった従来の止血方法は行わず、鼻うがいによる加水分解で自然に溶けて流れ出る止血剤や、容易に取り除けるスポンジ状の止血材を使用して止血します。
手術の流れ
ナビゲーションのセッティング
顔の表面を専用のペンでなぞることでCT画像データと実際の鼻の形をナビゲーションシステムに記憶させます。
内視鏡の挿入
鼻腔内に細い内視鏡を挿入し、患部の状態を詳細に把握します。
隔壁を除去
副鼻腔の通気を良くするために、隔壁を慎重に除去します。
鼻茸(ポリープ)を切除
切除と吸引が同時にできるマイクロデブリッダーなどの手術器械を使用して、炎症を起こして浮腫んでしまっている粘膜や鼻茸(ポリープ)を切除します。この器械の先のセンサーはナビゲーションシステムと接続されていますので鼻の中で操作している場所はリアルタイムでモニターに映し出されます。このシステムにより安全性を確保しながら手術を進めていきます。
止血
手術した副鼻腔は一部の粘膜を除いて「縫い合わせて閉じる」ことはしません。そのため、しばらく創部から血が滲んできます。その量を調整するために止血剤を用いた止血を行います。基本的にガーゼは詰めず、術後の鼻うがいにより加水分解して溶けて取れていく止血剤や、容易に取り除けるスポンジ状の止血材を使用します。
術後のケアと注意点
術後の出血や鼻づまり
手術後、数日から1週間程度は、血が滲んだり垂れてくることが続きます。綿球をいれたりマスクをしてもらったりした状態で日常生活に復帰していただくこととなります。また、一時的に鼻づまりがひどくなったり、頭痛や発熱が起こったりする場合がありますが、これらは手術後の一過性のもので徐々に落ち着いてきます。
術後の経過観察
手術後、定期的に通院していただき、患部の状態の確認や痂皮(かさぶた)、分泌物の清掃などを行います。また創の炎症を抑えるために、内服薬やステロイド点鼻薬をしばらく使用します。
定期的な鼻うがい
副鼻腔の粘膜が落ち着くまでに、少なくとも3か月程度はかかります。その間、再度の炎症や傷の癒着が起こるリスクがありますので、定期的な鼻洗浄(鼻うがい)が重要となります。
術後の定期通院
手術後も一定期間、定期的な通院が必要となります。
通常の副鼻腔炎の場合、1年間は経過を観察します。好酸球性副鼻腔炎の場合、継続的なケアとチェックが数年にわたり必要となります。